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「長安の空に満月ひとつ、どの家も衣を打つ砧の音。秋風は吹きやまず、これ全てが遠く玉門関に
出征している夫への気持ちをかきたてる。いつになったら あの人は帰ってくるのだろうか。」
秋分が過ぎると一気に秋も深まり、冬着の支度と「砧」の音で有名な李白【701~762】の詩が浮かびます。砧とは(きぬいた)の音変化で、洗濯した布を生乾きで台にのせ、木槌 (きづち) で打って布を柔らかくしたり、つやを出したりする道具や作業。古代民具で、古くは夜にあちこちの家で砧の音がして、その印象的な音は多くの和歌や謡、浮世絵、日本画の題材とされてきました。 秋の夜長に聞く砧は物寂しく、時を超えて心の奥に聞こえてくるようです。
小夜ふけて 砧の音ぞ たゆむなる 月を見つつや 衣打つらむ
千載集-上村松園 1938年
神無月 (な)は(の)の意で「神の月」。神々が出雲に集まり、いなくなる説は平安以降の後付。
空狭き都に住むや神無月
― 夏目漱石
神無月旅なつかしき日ざしかな
― 炭太祗
平安中期からの宮中行事。今は重視しなくなったが「きもの」では重要で単衣(ひとえ)から、胴裏や袖裏、裾回しなど裏地が付いた袷(あわせ)に。重量感もあり茶道では一年中、袷の所も。
898年(明治31年)東京市誕生、市役所が開設。1952年に都民の日。都立の庭園や動物園、博物館・美術館の一部などが無料、学校なども休校に。
「十五夜=芋名月」に対してこう呼び、枝豆や栗を供える。
十五夜だけを見てこの月を観ないと片観月と言われる。日本特有の行事。
1964(昭和39)年、アジアで最初のオリンピックが東京で開会された日。
1999年まで「体育の日」現在は第二日曜日。初めての片仮名の名称の[国民の祝日]。
聖・松尾芭蕉【1644~1694】の忌日。
辞世は 旅に病んで夢は枯れ野を駆けめぐる 俳句を世界最短のポエムに確立し、世界に影響を与えた。日本人の一位は芭蕉で英訳も。
The old pond;A frog jumps in —The sound of the water.
古池や 蛙飛び込む 水の音
天皇が新穀を伊勢神宮に奉納する祭。十一月に新嘗祭。
日本史上初の「上皇后」。皇太后は夫を亡くした皇后。よってこの名称に。「米寿」を迎えられる。お印は「白樺」。
世界で米のベトナム戦争介入反対の集会が開かれた日。以来、世界平和の為の日に。
露が霜となり楓や蔦が紅葉し始める。立冬までの北風を木枯し。
キリスト教の全聖人の祝日「万聖節」の前夜祭、米などではカボチャのランタンを持ち、お化け姿の子供達が家々を回って、菓子などをもらう慣習がある。
10月の歌 『枯葉』
詞:ジャック・プレヴェール
曲:ジョゼフ・コズマ
イヴ・モンタンやエディット・ピアフ・ジュリエット・グレコの歌唱で有名。1946年のマルセル・カルネ監督の映画「夜の門」の挿入歌。新人歌手だったイヴ・モンタンによって劇中で歌われた。1950年に>ビング・クロスビー以後、ナット・キング・コールが歌唱、ロジャー・ウィリアムズのピアノで広まった。
日本では銀座「銀巴里」【昭和26~平成2年】を中心に花開いたシャンソン・ブームで淡谷のり子・芦野宏などの歌唱で知られるようになった。
「あれは遠い想い出、やがて消える灯影も窓辺赤く輝き光りみちたあの頃、時は去りて静かに降りつむ落葉よ」で始まる岩谷時子【1916~2013】の名訳詞と越路吹雪【1924~1980】の歌唱で人気を博した。
夢に夢を重ねてひとり生きる悲しさ
木枯吹きすさび時は還らず
心に歌うはああシャンソン恋の唄
暮れ行く秋の日よ金色の枯葉散る
つかの間燃え立つ恋に似た落葉よ
何時の日か抱かれて誓いし言葉よ
儚くただ散り行く色あせし落葉よ
ラララ
略
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