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着て出かける コラム

着物でおでかけを彩る!東京スポットとおすすめイベント紹介、楽しむための持ち物・注意点まとめ

公開日:2025.10.17

特別感のある着物でのおでかけ。

東京都内には、浅草寺や六義園をはじめとする着物姿が映える名所が数多くあり、気軽に足を運ぶことができます。

しかし、「どこに行けば着物が似合うのか分からない」「一人で着物を着て出かけるのは不安」とためらう方もいるはずです。

この記事では、着物のおでかけを楽しみたい方向けに、東京都内にある着物のおでかけスポットや外出時の注意点、快適に過ごすための便利アイテムをお伝えします。


着物でおでかけにおすすめの東京の名所・スポット

まずは、着物でおでかけにおすすめの東京の名所・スポットをご紹介します。

東京でおすすめの寺院

着物でおでかけにぴったりの、東京でおすすめの寺院は以下の通りです。

・浅草寺

都内最古のお寺で、着物姿の観光客も多い定番スポットです。雷門の大提灯をバックにした写真は、着物姿にぴったりです。仲見世通りでの食べ歩きや、本堂での参拝まで、一日中楽しめます。

・増上寺

東京タワーの近くにある、フォトスポットとしても有名なお寺です。境内は広いので、人混みを避けて撮影しやすく、春には桜、秋には紅葉と四季の美しさを楽しめます。夜間のライトアップもあり、幻想的な雰囲気が着物にぴったりです。

・深大寺

自然豊かな調布市にある厄除けで有名な古寺です。都心の喧騒を離れた静寂な雰囲気で、名物の深大寺そばを味わいながら、ゆったりとした時間を過ごせます。緑に囲まれた境内は、着物の色柄を美しく引き立ててくれるので、写真スポットとしてもおすすめです。

・築地本願寺

インド様式の独特な建築が特徴的なお寺です。建物の重厚感が着物姿を格調高く見せてくれるので、他では撮れない個性的な写真が撮影できます。築地市場跡地に近く、新鮮な海鮮グルメも堪能できるエリアです。


ゆっくりと散策を楽しめる人気の庭園

着物でゆっくりと散策を楽しめる人気の庭園は以下の通りです。

・浜離宮恩賜庭園

東京湾から海水を引き入れた潮入の池が特徴的な庭園です。高層ビル群を背景に、四季折々の花が楽しめます。池に映る着物の姿も写真映えします。

・六義園

江戸時代の回遊式築山泉水庭園です。園内の茶屋「吹上茶屋」から眺める景色が人気で、石橋や滝もあり、着物での散策にぴったりの庭園です。秋は紅葉ライトアップを開催しており、着物姿がより映えます。

・小石川後楽園

水戸黄門ゆかりの歴史ある庭園です。東京ドームに隣接しながらも静かな空間で、梅や桜、花菖蒲など季節の花々を楽しめます。大泉水を中心とした景観なので、どの角度からも絵になる構図で撮影できます。

・旧古河庭園

洋館と日本庭園が調和した珍しい庭園です。春のバラと秋の紅葉が特に美しく、四季折々の風情を楽しめます。竣工当時の状態を保っていることから国の名勝に指定されており、文化財としての価値も高い名所です。

歴史や文化・芸術も堪能できるレストランやホテル

着物で歴史や文化・芸術も堪能できるレストランやホテルは以下の通りです。

・ホテル椿山荘東京

都心にある四季の庭園が人気のホテルです。雲海や蛍の演出で知られており、着物姿で特別なディナーやアフタヌーンティーが楽しめます。三重塔や石灯籠など和の要素も多く、ラグジュアリーな空間で格式高い着物体験ができます。

・ホテル雅叙園東京

90年以上の伝統を受け継いだ、豪華絢爛な装飾が見どころのミュージアムホテルです。東京都指定有形文化財である「百段階段」は、着物姿にぴったりのおすすめスポット。アートや工芸品に囲まれた空間で、着物の美しさがより一層際立ちます。

・明治記念館

明治神宮外苑の緑に囲まれた格式ある会館です。明治時代の歴史を感じる建物で、着物姿での会食や茶事が楽しめます。日本庭園も美しく、四季の移ろいとともに伝統的な日本の美意識を体感できる場所です。

・八芳園

白金台にある日本庭園が美しい結婚式場兼レストランです。都心とは思えない静寂な空間で、池泉回遊式庭園を眺めながらの食事は格別です。着物姿での散策や撮影にぴったりで、茶室での本格的な茶事体験も開催されています。

東京の歴史的建造物

着物でおでかけにぴったりの、東京の歴史的建造物は以下の通りです。

・東京駅丸の内駅舎

大正時代に建築された、重要文化財に指定されている赤レンガ駅舎です。丸の内のビジネス街にありながら、歴史の重みを感じられる貴重なスポットで、着物姿でのクラシカルな写真撮影にぴったりです。夜はライトアップもされていて、都市と伝統の融合を体感できます。

・迎賓館赤坂離宮

ネオ・バロック様式の宮殿建築です。事前予約制での見学が可能で、豪華絢爛な西洋建築を実際に目の当たりにできます。特に、主庭の噴水や建物の装飾美は圧倒的で、まるでヨーロッパの宮殿を訪れたかのような気分になります。

・旧岩崎邸庭園

三菱財閥岩崎家の本邸として建てられた洋館と和館の複合建築です。明治時代の上流階級の生活様式を垣間見ることができ、洋館の重厚な雰囲気と日本庭園の繊細さを同時に味わえます。

・朝倉家住宅

大正時代の木造建築と回遊式庭園が美しい重要文化財です。代官山の閑静な住宅街にあり、当時の上流階級の邸宅建築を体感できます。数寄屋造りの建物と苔庭の組み合わせは、着物姿での撮影に絶好のロケーション。四季の移ろいとともに変化する庭園美も魅力です。

観光地や名所を巡る楽しみ方

着物での東京観光は電車移動が中心になるため、乗り換えの少ないルートを選び、1日で2,3スポットに絞るのがおすすめです。午前中は庭園での撮影、午後は文化施設見学、夕方は格式あるレストランでの食事といった流れでプランを組むと、着物姿でのおでかけを1日かけて満喫できます。


着物で出かけたいイベント

ここでは、着物で出かけたいおすすめのイベントをご紹介します。

歌舞伎・舞台の観劇や美術館・博物館の鑑賞

日本の伝統文化を楽しむ場では、着物を着ることで気分も華やぎ、より特別な時間を過ごせます。特に歌舞伎や舞台は、着物で訪れる方も多く、会場の格式ある雰囲気にも自然に溶け込むのでおすすめです。

お茶会や同窓会などフォーマルなイベント

お茶会や同窓会などのイベントは、ホテルや料亭で開催されるケースが多く、着物で出席すると会場の格に合います。フォーマルな場では着物姿も珍しくないため、人目が恥ずかしくて中々着る機会を得られていない人でもチャレンジしやすいです。

お花見や紅葉、初詣など季節のイベント

季節の行事と着物の組み合わせは、日本ならではの光景であり、写真映えも抜群です。また、季節に合わせた着物の柄を選ぶことで、四季の移ろいを身近に感じるきっかけにもなります。

気軽におでかけカフェ巡り

最近では、着物でカフェ巡りを楽しむ方が増えています。カフェ巡りをする際は、レースをあしらった半衿や帯揚げなどの小物を取り入れると可愛らしい雰囲気になります。

和カフェはもちろん、洋風カフェでも着物は映えるので、非日常を味わいたい方におすすめです。


着物でおでかけを楽しむ基本マナーと心得

以下では、着物でお出かけする際の基本マナーと心得をお伝えします。

着物姿でのお出かけにふさわしい所作

着物姿では洋服とは異なる上品で控えめな所作を心がけましょう。お出かけ時は、背筋をまっすぐ伸ばし、肩を少し下に引いて美しい姿勢を保ちます。

袖や裾は長いため、遠くのものを取る際は片手で袖を押さえ、身体全体を向けると良いです。階段の昇降時は裾を軽く持ち上げ、ゆっくりとした動作で移動することで、着物の上品さを活かせます。

洋服との違いを意識した歩き方・座り方

着物で歩く際は、歩幅を小さくし、つま先をやや内側に向けて歩きます。急いで歩くと着崩れの原因となるため、ゆったりとした歩調を心がけましょう。

椅子に座る際は深く腰掛けず、帯が潰れないように気を付けます。正座をする場合は、上前を左手で押さえながらゆっくりと腰を下ろすと着崩れを防げます。

雨の日や季節ごとの注意点

雨の日は着物用の雨コートを着用したり、裾をクリップで上げたりして着物が汚れないように気を付けましょう。万が一、濡れてしまった場合は早めに水分を拭き取り、帰宅後は十分に陰干しします。

季節ごとの注意点としては、夏は絽や紗などの涼しい素材、冬は袷の着物を選び、寒さ・暑さ対策を行うと良いです。

一人で出かけるときに気をつけたいこと

一人でお出かけする際は、着崩れなどに気が付きにくいため、着物クリップや小さなミラーを持参し、定期的に身だしなみをチェックすると良いです。また、トイレは和式を避けたり、電車では浅く座って帯を保護したりすると着崩れを防げます。

着物は慣れていないと疲れの原因になるため、歩きやすいルートを事前に確認し、無理のないスケジュールを組むことも大切です。

着物で過ごす時間をより快適にする工夫

着物で快適に過ごすためには、帯を締めすぎないよう注意したり、足袋ソックスや正座椅子を活用して疲労を防いだりすると良いです。

また、着物に慣れていない内は短時間の外出から始め、徐々に時間を延ばしていくと、無理なく着物生活を楽しめるようになります。


着物でおでかけの持ち物と便利アイテム

ここでは、着物でおでかけの持ち物と便利アイテムについてご紹介します。

最低限持っておきたい基本アイテム

着物でのお出かけには、以下のアイテムを持っておくと安心です。

着物クリップ(2~3個):裾上げ、トイレ時の汚れ防止 安全ピン(大小各2~3個):襦袢のはみ出し、緊急時の補修 小さなミラー:身だしなみチェック用 ハンカチまたは手ぬぐい:汗拭き、食事時のカバーとして活用 ティッシュ:万が一汚れた際の必需品

着崩れを直すための小物セット

長時間の外出では着崩れが起こりやすいため、簡単な補修ができる小物セットを準備しておくと安心です。おすすめの小物セットは以下の通りです。

腰紐(1本):帯や裾のズレを直すための予備アイテム コーム:髪型の乱れを整える ヘアピン:髪飾りの補強や応急処置に 小さなはさみ:糸のほつれなどの処理に 絆創膏:草履ずれや小さな怪我の応急処置

雨の日や防寒に役立つアイテム

雨の日や防寒には、以下のアイテムが役立ちます。

【雨対策】 草履カバー:足元の濡れ防止 撥水風呂敷:バッグや着物の保護 大きめタオル:濡れた部分の水分を拭く 【防寒対策】 使い捨てカイロ:寒さ対策 薄手のストール:首元の防寒 重ね履き用足袋:足元の冷え対策

スマホや財布をスマートに持つ工夫

着物用の小さなバッグに収めるためには、薄型の財布やカードケースに変更し、スマホは落下防止のストラップ付きを選ぶと良いでしょう。荷物が入り切らなかったり、追加の荷物があったりする場合は、風呂敷を持参すると持ち運びが便利になります。

長時間のお出かけを快適にする工夫

長時間のお出かけでは、足袋ソックスを履いたり小さな扇子を用意したりしておくと良いです。水分補給用の小さな水筒も持参し、こまめな休憩を心がけて体調管理に気を付けましょう。


着物でおでかけの際に気をつけたい注意点

ここでは、着物でおでかけの際に気をつけたい注意点について解説します。

長時間歩くときの疲れにくい工夫

着物で長時間歩く場合は、普段の半分程度の歩幅を意識し、内股で八の字を描くように歩くと疲労を軽減できます。履物は、鼻緒が太く柔らかいものを選び、事前に鼻緒をほぐしたり、親指と人差し指の付け根に絆創膏を貼ったりしておくと、靴擦れからくる痛みを防げます。

食事や移動で着物を汚さない工夫

食事の際は、ナプキンの両端を軽く帯に挟んで固定し、袖が料理に触れないよう反対の手で押さえながら食べ物を取ると良いです。車や電車での移動時には、シートに薄手のブランケットを敷いて摩擦から着物を守り、浅く腰掛けて帯がつぶれないよう注意しましょう。

混雑したイベントでの立ち居振る舞い

混雑した場所では、袖や裾が他人に当たらないよう袖を体に近づけて、軽くたたんで持ちます。電車内では足元を少し開いて重心を安定させ、吊り革や手すりを掴んで姿勢を保ちます。改札口やエスカレーター付近では裾が巻き込まれやすいため、軽く持ち上げて歩くと良いです。

写真撮影で美しく見える姿勢

着物姿を美しく見せるためには、上から引っ張られるような感覚で背筋を伸ばし、肩甲骨を寄せて顎を引きましょう。お腹は力を入れて、肘を張らずに脇を軽く締めます。袖を一度持ってからポージングし、指先をふわっと揃えて帯の下線付近で手を組むと上品な印象になります。

トイレや移動時に気をつけたいこと

トイレや移動中は、立ったりしゃがんだりする動作で着崩れが起きやすいため、気を抜かずにゆっくりと動きましょう。

トイレでは、着物の裾、長襦袢、肌襦袢の順に左右に分けて帯上まで裏返しにめくり上げ、腕でしっかりと固定しておきます。移動中はなるべく小股で歩き、裾を軽く押さえると着崩れを防げます。


着物でおでかけをもっと楽しむための豆知識

ここでは、着物でおでかけをもっと楽しむための豆知識をお伝えします。

着物と季節感の関係

着物は、10月から5月は裏地付きの袷、6月と9月は単衣、7月から8月は風通しの良い薄物を着分けるのが一般的です。また、色柄も季節を意識し、実際の季節より一足早く取り入れるのが粋とされているので、色柄を選ぶ際の参考にすると良いでしょう。

伝統とトレンドを融合したコーディネート

最近では、伝統的な着こなしにとらわれず、デニムジャケットを羽織ったり、スニーカーと合わせたり、レースの小物を組み合わせたりと、現代風のトレンドを意識したコーディネートが人気です。着物にアレンジを加えることで自分らしさを表現でき、もっと身近なアイテムとして楽しめます。

写真映えする背景やスポットの選び方

写真撮影スポットは、自分の好きな雰囲気に合わせて選ぶと良いです。たとえば、お寺などでは伝統的な日本の風情や季節感を感じられます。クラシカルな建築では、モダンな今風の雰囲気を演出できます。時間帯によって光の入り方や背景の色合いが変わるので、時間も意識しながら撮影タイミングを調整しましょう。

一人での着物おでかけを楽しむコツ

一人で着物を着ておでかけする場合は、自分のペースで気ままに楽しめる場所を選ぶと良いです。たとえば、映画館や美術館、博物館のように着物が自然に馴染む場所なら、一人でも気兼ねなく過ごせます。カフェやセレクトショップ巡りなども、気軽に着物を楽しめる過ごし方の一つなので、思い思いの時間を楽しみましょう。

SNS映えする着物コーデの工夫

SNS映えさせたい場合は、明るい色やパステルカラーなど、目を引く明るい柄を選ぶと良いです。また、背景とのコントラストを意識したり、帯の結び方や髪飾りなど小物を使ったりすると、華やかさがプラスされてSNS映えしやすくなります。

まとめ

今回は、東京都内にある着物のおでかけスポットや外出時の注意点、快適に過ごすための便利アイテムについてお伝えしました。

東京都内には、着物姿が映える寺院や庭園、歴史的建造物、格式あるホテルやレストランなど、さまざまなおでかけスポットが揃っています。

着物は決して特別な日だけのものではなく、日常の中でも気軽に楽しめる装いです。SNS映えも狙えるので、自分らしい着こなしとおでかけプランを考えながら楽しんでみてくださいね。


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