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俵万智
「寒いですね、寒いね」と見知らぬ人に声を掛けるのも戸惑いを覚えた1000日余りの日々。
冷たく渇いた躰を潤すように紡ぎ出される「言葉」に心が癒されます。たった一言でちょっぴり温まる「言葉」は「読む・書く・聞く」だけでなく、発せられ、音になった時に新しい世界を創り出してくれます。作者の俵万智【1962・12・31~】は与謝野晶子の再来とも言われ、日常を切り取った表現は卓越。1987年に280万部を売上げベストセラー賞を受賞した第一歌集『サラダ記念日』で一躍注目されます。1988年の映画『男はつらいよ・サラダ記念日』は歌集に由来の作品で、俵の母校「早稲田大学」でロケが行われたり、上映期間中に元号が昭和から平成に変わるなど時代を象徴、懐かしい昭和の情景が時の流れの速さとノスタルジーを誘います。
師走 師馳せ月 正月も盆と同様、祖先の霊を弔う月で法師や導師が走る月。
山だけでなく野にも雪が降り、日毎、寒さが増し、スキー場もオープン。
1941年(昭和16年)のこの日、日本海軍は米の太平洋艦船の根拠地ハワイの真珠湾を急襲、太平洋戦争が始まる。最後の開戦記念日になるようと祈る思いは今も。
近代日本文学の代表的作家、夏目漱石【1867-1916】の忌日。生誕地・東西線早稲田駅近くに「夏目漱石生誕の地」の碑。前の坂道は「夏目坂」。『こころ』『夢十夜』は高校現代国語の教科書に採用。 『吾輩は猫である』「坊ちゃん」「草枕」「三四郎」などの主人公は現代人に通じるものであることが、読み継がれる要因とも指摘されている。
ダイナマイトを発明したスウェーデンの科学者ノーベル【1833~1896】の忌日。その莫大な遺産を遺言に従って1901年から始まった世界的な賞がノーベル賞でこの日にストックホルムで受賞式。『医学・生理学』『物理学』『化学』『文学』『平和』『経済学』で顕著な功績を残した人物に贈られる。日本の受賞者数の28人は世界で7番目。 2000年から2022年は20人で世界2番目。今年は受賞者無し。
江戸時代の「鬼宿日」という吉日で「煤払い」や「松迎え」など新年を迎える準備を始める日。今は暦からのメッセージをもらい、新年の準備を始める。
1702年(元禄15年)の赤穂浪士良邸打ち入りの日。この事件を題材にした、人形浄瑠璃、歌舞伎の演目『忠臣蔵』は「判官贔屓」「散り行く者の美学」「正義のための自己犠牲」など、日本人の心を打つ作品として長く人気を博している。
「冬至=湯治」「柚=融通」一年で昼が最短の日「冬至を境に運も上昇する」といわれ、最大限の運を上向きにさせる冬至の厄除け食材「かぼちゃ」「小豆」を食べ、長寿の木「柚」の風呂に入り、息災を願いましょう。
明仁上皇【1933~】九十歳に。記録された天皇で最長寿。
キリスト降誕【Christmas】の前夜祭。キリスト教の祭礼 のだが、日本では宗教には関係の無い年中行事となっている。
1987年 詞・曲・歌唱 吉幾三【1952~】
元は那須のホテルの宴会での即興歌。歌詞に放送禁止語が多かったがメロディの良さを買われ、詞の変更を求められた吉が、NHKTV『新日本紀行』内で煙をあげて走る奥羽本線の列車を観て「女の人が男の人を追う詞にしよう」と思いついたという。イントロの印象的なストリングスは、当初エンディングであった。100万枚以上のミリオンセラーとなり、ジャンルを超えて多くのシンガーにカバーされている。「吉」は演歌系では数少ないシンガーソングライターで、大半 を自ら作詞・作曲・歌唱している。特に出身地「津軽」を題材とした曲が多い。
好きよあなた
今でも 今でも
暦はもう少しで今年も
終わりですね
逢いたくて恋しくて 泣きたくなる夜
そばにいて少しでも 話を聞いて
追いかけて追いかけて
追いかけて雪国 後略
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