藤原良経【1169~1206】
「こおろぎが鳴いている霜の降る寒い夜に、むしろの上に衣の片袖を敷いて、独りさびしく寝るのだろうか」
平安時代・男女が共寝する時、袖を畳み相手の枕にしたことから、自分の衣の袖を自分の肩に敷く寂しさを詠んだ歌。「きりぎりす」は今のコオロギ。秋に虫の音を聞く機会が少なくなった都会、虫の音色に秋の気配を感じる空間も余裕もなくなりつつあります。歳時記では元日が初春,一・二・三月が春、四・五・六月が夏、七・八・九月が秋です。旧暦や歳時暦では「十月は初冬」少し早いとの思いはあるものの、昨今は全く的外れ的な季節感に戸惑いを覚えます。とは言え、季節の先取りは心躍るもの、生活に取り入れて楽しみたいものです。
目次
神無月(かんなづき)・神(かみ)去月(さりつき)
日本中の神々が出雲大社に集まり他の神社に神々がいなくなることから。出雲は「神在月」で旧暦10月10〜17日まで迎神事、神在祭。
1898年、東京市が誕生した日に由来。都営の美術館や博物館、庭園などが入場無料、都立の小・中・高校は休校になる。身近のイベント情報を探索してみては。
現在は6月1日と10月1日に官公庁・学校などで行われている。制服が白から紺や黒に色が変わり、夏が思い出に変わる頃、衣服を調整だけでなく、心身の衣替えも和服は単(ひとえ)から袷(あわせ)への仕立てだけでなく菊・もみじ・月など季節ならではの柄を選び、劇場や美術館、展覧会など、お出かけの装いを楽しみたいもの。
夜が長くなり、露が寒く感じられる頃。蟋蟀在
1964(昭和39)年のこの日、アジア初のオリンピックが東京で開催。
後世「俳聖」として世界的に著名な松尾芭蕉【1644~1694】の忌日。千住から旅立ち、東北から北陸、まで巡った旅の紀行文『おくのほそ道』は有名。世界に知られる日本独自の文学冒頭句を江戸初期に千年の歴史を持つ和歌と肩を並べる芸術に高めた。今年は生誕380年。生誕地・三重県伊賀に⦅芭蕉翁記念館⦆江戸の生活拠点江東区深川「現・清澄白河」の⦅芭蕉記念館⦆で講演会やイベントが開催される。
5日に国営昭和記念公園で「スポーツフェスタ」 14日に東京体育館でスポーツ教室・トークショーなどが開催される。
後の月(のちのつき)と呼ばれ、十五夜に次いで美しい月。日本独自の風習。十五夜と十三夜のどちらか一方の月しか見ないことを片見月(かたみつき)と言い、嫌い、両方を同じ場所で眺めると良いとされる。収穫期なので栗名月、豆名月。
1947年までは祭日。その年に収穫された新穀(にいこく)を伊勢神宮に奉納する皇室の大祭。稲作に関わる祭は現在も皇室によって継承されている。
秋も深まり朝霜が降るのが見られる頃。東北では紅葉も盛りに。
11月1日の万
詞 曲 歌唱 加藤登紀子【1943-】
学生運動を指揮し逮捕された獄中の恋人、藤本敏夫【1944-2002】の孤独に思いを馳せた楽曲。1969年に保釈された藤本はこの曲を聞き「何て寂しい唄なんだ」と言ったという。活動家、自然農法家でもあった藤本が残した「鴨川自然王国」を受け継ぎつつ、歌手活動も精力的に行っている。
2020年から、毎月11日を「土の日」とし「鎮魂と再生」をテーマにゲストを招き、トークライブ配信をしている。今年49回。
一人で寝る時にゃよ-
膝っ小僧が寒かろう
女子(オナゴ)を抱く様に暖めておやりよ
一人で寝る時にゃよ-
天井の鼠が歌ってくれるだろう
一緒に歌えよ一人で寝る時にゃよ-
籾殻枕を想い出が濡らすだろう
人恋しさに一人で寝る時にゃよぉー、
浮気な夜風がトントン戸を叩き、
お前を呼ぶだろ一人で寝る時にゃよぉー、
夜明けの青さが教えてくれるだろう、
一人者もいいもんだと
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