
今回で73回目となる「朝日広告賞2024」-新聞広告の部で『彩きもの学院』を題材とした作品が最高賞に輝きました。
『朝日広告賞とは』
●朝日広告賞とは
1952(昭和27)年に創設された朝日広告賞は、昭和、平成、そして令和と、各時代のすぐれた新聞広告を顕彰し、広告文化の発展に寄与してきました。
紙面に掲載された広告を対象とする<広告主参加>と、若きクリエーターが腕を競う<一般公募>の応募作品は、各界を代表する審査委員たちの厳しくも愛情あふれる目で厳選され、時に新たな価値観を提示し、時に普遍的な美を私たちに想起させてくれます。
朝日広告賞は、築かれた伝統の重さを大切にしながら、これからも広告表現の新たな可能性を切り開くべく、絶えず挑戦し続けます。
・賞名— 朝日広告賞
・広告主— 彩きもの学院
・課題— 着物を美しく着る文化を後世に引き継ぐ
・受賞者— 奥野真由、難波航太
・タイトル— 『にんきもの? 』
・段数— 二連版30段箭内道彦氏
着物を見せていないのに、着物を想起させる。新聞紙面を開いたときに「外国人たちが着物姿の自分を見ている」とドキッとしそう。篠原ともえ氏
この課題に対して、着物の柄や文化がすばらしいというアプローチが多かった中で、着物を一切見せずに着物の魅力を想像させる切り口が面白かった。また、人々の視線が“冷やかし”の印象にならないように、きちんと表情のディレクションをしているのでは。「にんきもの?」というコピーも含めて着物へのリスペクトが感じられる。国井美香氏
「見られている自分」という客観的な世界観。そこに「にんきもの?」というメッセージを置いているところが軽やかでいい。
川口清勝氏
商品を見せないテクニックは従来からあるので驚かないが、新聞紙面を開いたときに人々がこちらを見ているこのビジュアルが出てきたら驚くと思う。一方で、これだけ外国人に見られるのは芸妓さんや舞妓さんで、普通の着物ではここまで注目されないと思うので、もう一つ踏み込んで工夫してくれたらもっと良くなったかも。
・関連項目