2024.06.20
2024年6月28日「東武朝日新聞」に、「第31回彩染織美術館」の取材記事が掲載されました。
京の名匠・しょうざん『生紬』の歴史を紹介
~第31回 彩染織美術館が日本橋で開催~
埼玉・東京など首都圏8か所で着付け教室を運営する彩きもの学院が、6月12日~15日の期間中、東京・日本橋で彩染織美術館を開催し、全国から集められた物の展示・販売会と特別展示 「しょうざん生紬展」が催された。 しょうざん生紬は1971年に京都の着物メーカー「しょうざん」が様々な試行錯誤を繰り返し誕生させた同社商標登録にもなっている品。
この「しょうざん生紬」は、江戸末期から群馬県の赤城山麓の民家で伝え継がれてきた、木製の手動糸繰り機を使い(これを座繰りという)、から糸をとる製糸法が特徴で、原料の玉は2頭の蚕が共同して作った一本の玉を器用に手引きしていくが、2頭の蚕が作った繭なので、吐き出された糸は絡み合っていることも多く、それが特有の節になる。さらに、絹糸はセリシというタンパク質で覆われていて、一般にはそれをきれいに洗い落とし白く光沢のある糸にするが、その精錬工程でセリシンを残し、麻のようなシャリと絹の持つ艶のある糸をつくりあげる。
太細の節が独特の風合いと素朴な魅力を創り出す独特の素材が出来ない希少性もあり根強い人気を誇り、会場では終始、着物姿の来場者が、特別に公開された生地や着物を興味深そうに鑑賞していた。
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