前田夕暮【1883-1951】
「ひまわりは、金色の油のような真夏の陽射しをあび、ゆらりと高く咲いている。太陽がなんだか小さくみえるほど」
夏を象徴する花「ヒマワリ」は、昔から現代に至るまで芸術家に愛され、絵画や歌にも数多く採り上げられました。前田夕暮 は神奈川県 の豪農家の生まれ、昭和初期に口語自由律短歌を牽引、若山牧水と共に「夕暮・牧水時代」を築き、口語短歌の基礎を固めた歌人です。
「ヒマワリ」を多く描いたゴッホやゴーギャンなど後期印象派(外光派)に強い影響を受け南仏プロヴァンス地方の太陽に照らされ、輝きを放つヒマワリを謳っています。ヒマワリは北米原産で紀元前からの食用作物、17世紀頃スペインに渡り、そこから世界に拡がり日本には1660年頃渡来。1970年の映画『ひまわり』は東西冷戦時代の映画で、当時ソ連の一部だったウクライナで 撮影、今のウクライナ情勢を思う時「戦争」の不条理を考えさせられ、平和への思いを強くするのは、八月が日本人にとって、終戦・原爆忌・旧盆・日航機事故など持つ「鎮魂の月」だからでしょうか。
目次
葉月 旧暦では秋で、「葉落ち月」が転訛した名称。
早稲の穂が実る頃で農家では初穂を恩人に贈り祝う風習が古くあった。
徳川家康が江戸入城した日で大名らが正装(白帷子)で登城した。また吉原遊郭の遊女が白無垢の小袖を着て祝う様子が歌川豊国『江戸新吉原八朔白無垢の図』に描かれている。平岩弓枝や高田郁等、現代の人気時代小説家も『八朔の雪』と題して採り上げている。
東北の祭
「東北三大祭」は青森ねぶた・秋田竿燈・仙台七夕で山形花笠を加えて東北四大祭。
・「ねぶた」は「眠り流し」で夏の眠気や病魔や穢れを祓い川や海に流す「灯籠流し」。
・「秋田竿燈」の竿燈は全体を稲穂に、提灯が米俵に見立てられ、五穀豊穣を祈願する、
・「仙台七夕」は伊達政宗が「子女の技芸が上達するように」と七夕を奨励したことが 始まり。仙台藩は、江戸や京に負けない文化都市として発展させるため、七夕を導入した。
1945年のこの日、約14万人が死亡、25万人(原爆症を含む)以上が被災した。原子爆弾が広島に落とされた。79年目の夏を迎え、生存者は八十歳過ぎが大半を占める。
秋立つ日 昨今の夏の猛暑に、忘れがちな「秋」を願う。
広島から三日後、長崎の浦上上空で原子爆弾が炸裂し約15万人の人々が命を落とした。平和記念像は今も長崎の空に屹立して、平和を祈り続けている。
2016(平成28)年からの祝日。「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」日付は当初、12日だったが、日航機事故の日であった為、一日前の日に。
盆は祖先崇拝信仰と仏教が結びついた行事。旧暦に合わせ一ヵ月遅い。
政府主催の全国戦没者追悼式が武道館で催行。先の大戦の日本人戦死者は310万人以上(63年の厚生省発表)二度と「終戦」と呼ぶ日が来ないようにと。
京都の五山【天龍寺 相国寺 建仁寺 東福寺 万寿寺】で大文字など五種類の送り火が焚かれ、盆に迎えた精霊を再び冥府に送る。
平安末から鎌倉初期いう激動期に「藤原俊成・定家・為家」中心の和歌師範家御子左家(みこひだりけ)の支配的地位を確立した藤原定家【1162-1241】の忌日。『新古今和歌集』『新勅撰和歌集』「小倉百人一首」の撰者。『源氏物語』『土佐日記』など古典の書写・注釈など日本の代表的な歌道の宗匠。
暑さ収まる頃。処は(とりはからう)の意。
詞・曲・歌唱 松任谷由実【1954-】
1993年のドラマ「誰にも言えない」の主題歌。ユーミン最大のヒット曲。1992年「賀来千香子・佐野史郎」主演ドラマ「ずっとあなたが好きだった」の続篇。佐野のエキセントリックな演技と異常とも言える母親の溺愛ぶり=マザコン」がは流行語となり当時マザコン男性全般を指す一般名詞と化すほどに。
骨まで溶けるような
テキーラみたいなキスをして
夜空もむせかえる
激しいダンスを踊りましょう
私遠い夢は待てなかった
最後はもっと私を見て
燃えつくすように
さよならずっと忘れないわ
今夜の二人のこと 後略
・-トップページに戻る―・