目次
<漢詩原文>
「山泉煎茶有懐」 白居易
<読み下し文>
坐して酌む冷冷の水 看て煎る瑟瑟の塵 一盞を持して 茶を愛する人に寄与するに由無し
「(山の中で)ゆったりと坐って清く澄んだ水を酌もう。目の前で緑のお茶をたてよう。この一杯を茶を愛する人に持って行って、飲ませてあげたいのだが、その術も無いことよ」
想定外の事象に見舞われた今年の春、あっという間に季節は桜から新緑へ。八十八夜も過ぎ、新茶の出回る頃、美味しいお茶には美味しい水が不可欠、「茶経」の著者・茶仙・陸羽【783~804)】はお茶の水は山からの湧水こそが最適と。新茶の風景を詠んだ白楽天【772~846】の名詩「山泉煎茶有懐」。家の中で、もうすぐ出回る新茶を味わいながら、名詩を鑑賞、吟じてみては。
立春から八十八日目。「夏も近づく八十八夜」一番茶摘みの頃。
古くから八十八夜の新茶は「春の全ての気」が満ちているので「仙薬」として栄養価が高いことから、日本茶業中央会が制定。茶は生命力が強い木で葉を摘んでも次々と新芽が出、何度も収穫できる。摘む時期によって呼び方が違い、5月末までに摘む茶が一番茶、7月末までは二番茶、9月10日までが三番茶、10月20日までを四番茶(あるいは秋冬番茶)と呼ぶ。
日本では1920年、上野公園に1万人あまりの労働者が集まった。近年はパートなど未組織労働者の組織化、中小企業労働者の格差是正が今日的課題。
1947年に施行。公布は1946年の11月3日。
物に造詣が深かった昭和天皇誕生日の4月29日を「昭和の日」→「みどりの日」に。祝日法改正により2007年以降、祝日と祝日の間の平日を「国民の休日」にした。
・山ふかむ ほどに日鮮か 夏来る 飯田蛇笏【1885~1962】
邪気を払う為、菖蒲や蓬を軒に挿し、粽や柏餅を食べる。端は「物のはし」で始りの意、「午→五」に通じ「端午」は月の始めの五の日。古代、五節句(人日・上巳・端午・七夕・重陽)は貴族間で季節の節目で穢れを祓う行事。鎌倉時代に菖蒲を(尚武=武をたっとぶ)にかけ、男子の行事として定着。
「人の命を尊重し、苦しみの中にいる者は、敵味方の区別なく救う」を目的とし、世界192の国と地域で活動する組織。日本赤十字総裁は雅子皇后陛下。
アメリカ人のアンナ・ジャービスが母の死後、その墓に母性愛のシンボル白いカーネーションを飾ったことに由来。
・母の日の母を泣かしてしまひけり 黛まどか
万物(ばんぶつ)盈満(えいまん)【意味:十分に満ちること】すれば草木枝葉繁る
歌人・与謝野晶子【1878~1942】の忌日。好んだ白いソメイヨシノに因む。
・木の間なる 染井吉野の白ほどの はかなき命 抱く春かな
道徳に反抗し、伝統歌壇からの批判の中、奔放に青春の情熱と人間を詠った処女詩集「みだれ髪」は近代の浪漫主義詩歌の記念碑的作品。
・やは肌のあつき血汐に触れも見で さびしからずや道を説く君
生涯、5万首の短歌を詠む。与謝野鉄幹【1873~1935】と間に12人の子。
詞・曲 一青窈(ひととよう)【1976~】
平成で最も歌われた「カラオケランキング」の1位。歌詞が意味不明といわれるがこれは米国最悪のテロ「9.11」の直後に、現地に住む友人とその恋人の幸せを願い書かれたといい、人類の平和への願いが込められたもの。自分の死生観や亡き父母に対する思い、父の祖国(台湾)の人たちへの思いが込められている。他者の幸せを祈るという普遍的なテーマは今も国境を越え、多くの聴衆の胸を打つ。
空を押し上げて
手を伸ばす君
五月のこと
どうか来てほしい
水際まで来てほしいつぼみをあげよう
庭のハナミズキ
薄紅色の可愛い君のね
果てない夢がちゃんと
終わりますように
君と好きな人が
百年続きますように
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