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水原秋桜子【1892~1981】
「コスモスに雨が降ったらしく朝の太陽の光が当たっている。」
秋桜子は東京生まれ、東大医学部を卒業後、宮内庁付侍医として、多くの皇族の子を取りあげた産科医。高浜虚子に師事、山口誓子らと東大俳句会を再興、阿波野青畝、高野素十らと「ホトトギスの4S」として活躍後、俳誌『馬酔木(あしび)』を主宰、現在は孫の徳田千鶴子氏が主催を引き継ぎ刊行。芸術院会員。
夏から秋へ季節が移り変わり、高く澄み渡る秋空の下、風に揺れるピンクや薄紫色のコスモスは花言葉「乙女の愛情」が似合う可愛らしい花。春に叶わなかった花見のかわりに、広大なコスモスを見渡すのも。近郊では国営昭和記念公園・浜離宮などが有名。コスモスはメキシコからスペインのマドリード王立植物園に送られ、コスモス【宇宙の意】という名に。日本には1879年(明治12年)に渡来し、古典に見えない新しい花。
秋の夜長から夜長月 長い時間、月が見られる。
関東大震災(1923年9月1日)を教訓とし、防災意識を高めるために1960年に制定。
日本で最ロマンチックな祭の一つ。哀愁帯びた胡弓の音色、深く編笠、たおやかな踊りは「静の美」。
日本の道百選の「石畳の坂道」とエンナカ(用水)の水音が風情をさそう。高橋治の小説『風の盆恋歌』の舞台。 八尾に暮らす人々が大切に守り育んできた民謡行事が、今年は惜しくも中止に。
朝晩の気温がさがり、朝露が草に降りる。体温のリズムも変わる頃。
五節句の一つ。奇数は陽の数で、その極・九が重なることからめでたい日とされ、邪気を払い長寿を願い、菊をかざり酒を酌み交わして祝った。
コスモスもキク科コスモス属の総称。また、種はオオハルシャギク。
この日を含めた7日間が彼岸の期間。
[子規忌・糸瓜忌・獺祭忌(ダッサイキ)]俳人・正岡子規【1867~1902】の忌日。辞世の句に糸瓜を詠み、獺祭書屋主人を名乗ったことに因る。糸瓜咲て 痰のつまりし 佛かな
弟子に夏目漱石の『吾輩は猫である』の掲載誌『ホトトギス』の主幹・高浜虚子や河東碧梧桐・伊藤左千夫等がいる。台東区根岸に晩年の住居「子規庵」が現存。 墓は田端の大龍寺で門前に「子規居士墓所」の石碑。生誕地・愛媛の松山に子規記念博物館。
【柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺】 明治28年
2002年までの「老人の日」がハッピーマンデー制度により第三月曜に。2007年に高齢化率が21%を超え「超高齢化社会」に。2018年、高齢化率は27.3%。日本の平均寿命は男性が81.25歳、女性が87.32歳 現在、世界一の長寿国。
昼と夜の長さが等しくなる。秋季彼岸会で墓参りをする人も多い。
山口百恵【1959~】 詞・曲 さだまさし【1951~】
1977年・リリース。第19回日本レコード大賞で、山口は歌唱賞、さだは作詞で西条八十賞。「嫁ぐ娘が母を思う気持ちを歌った歌で結婚式の定番曲。タイトル「秋桜」は本来「あきざくら」と読み「コスモス」の読み方は無かったが、図鑑や難読漢字にも取り入れられ歌から抜け出しほぼ一般化した。さだは、1973年にグループでデビューして以来、40年以上で4000回以上もライブを行うシンガーソングライター。長崎市出身、代表曲に精霊流し「雨やどり」「関白宣言」「北の国から~遥かなる大地より~」など。
うす紅の秋桜が秋の日の
何気ない陽溜りに揺れている
淡紅(うすべに)の秋桜(コスモス)が秋の日の
何気ない 陽溜(ひだま)りに揺れている
この頃 涙脆(なみだもろ)くなった母が
庭先でひとつ咳(せき)をする
縁側でアルバムを開いては
私の幼い日の思い出を
何度も同じ話 くりかえす
独り言みたいに 小さな声で
こんな小春日和の 穏やかな日は
あなたの優しさが 浸みて来る
明日(あした)嫁ぐ私に
苦労はしても
笑い話に時が変えるよ
心配いらないと笑った
あれこれと思い出をたどったら
いつの日も ひとりではなかったと
今更ながら我儘(わがまま)な私に
唇かんでいます
明日への荷造りに手を借りて
しばらくは楽し気にいたけれど
突然涙こぼし 元気でと
何度も何度もくりかえす母
ありがとうの言葉を
かみしめながら
生きてみます私なりに
こんな小春日和の 穏やかな日は
もう少しあなたの
子供でいさせてください
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