静かな城下町の佇まいを残す結城市へ…日本最古の絹織物「結城紬」を訪ねました。
【糸紡ぎ】
「つくし」という道具に真綿を巻きつけ、引き出していく作業。一反分の糸をつむぐには、2〜3ヶ月間を要します。
普通、糸は強い撚りをかけて丈夫に補強されているものですが、結城紬の糸は世界に類を見ない無撚糸です。この糸を扱う技術は数年かけての修行が必要です。
【絣くくり】
図案を糸にあて、絣糸を綿糸でしばる作業。人によって括る強さが違い、文様にムラができる為、
一反分の作業は一人で行う。
一般に絣括りだけで、約3ヶ月程の時間を要します。精巧なものになると時間に限りがありません。
【地機織り】
結城紬は地機という最も原始的な機織り機で織り上げます。1500年もの間、今日まで変わることなく使われています。一反織るのに早い人で一ヶ月ぐらい、品物によっては一年以上かかるものもあります。
一反織るのに早い人で一ヶ月ぐらい、品物によっては一年以上かかるものもあります。
『嫁ぎ先』が決まった反物の糊抜きをする工程。
【糊抜き】
一反一反職人が指先で糊の量を把握し、湯通しを行います。
糊抜き、天日干しの作業が終わった時、軽くて暖かく、柔らかで心地の良い布が生まれます。
晴天に紬の柄や色が映える美しい光景です。
結城の産地問屋である「奥順」敷地内の資料館を見学。
貴重な古文書や道具類などを展示。
【資料館『手緒里』】
結城紬の歴史を伝える世界でただ一つの資料館。製作工程の紹介、実際に使用されていた多種多様な道具類、貴重な古文書等、結城紬の足跡を見学しました。
真綿の風合を活かした結城紬は「温かくて・軽くて・着やすい」点が特徴です。
2018年3月10日より公開の、吉永小百合さん主演「北の桜守」の劇中で、吉永さんが着用している結城紬も奥順株式会社が提供しています。
・関連項目