真綿から糸を撚ることなく手作業で引き出していく作業。
一反を織り上げるのに写真の桶が8ヶ以上要るそうです。
気の遠くなるような作業に感嘆しつつ、見入ってしまいますね。結城紬の糸は無撚糸ゆえに空気を含有しています。この糸で織物をつくることで真綿をまとうような温かい着物が出来上がるわけです。
目次
図案を糸にあて印を墨付けし文様となる所を一箇所ずつ糸でくくり防染。
一反分の絣括りの作業は個人による作業。人によって括る強さが違うので文様にムラができてしまう為です。何て細かい図案―。少しずつ糸に印をつけていくなんて大変な作業ですよね。結城紬の代表的な絣模様と言えば「亀甲」。細工の細かさによって80、100、120、160、200亀甲に分類されます。
勿論多ければ多いほど価値の高いものとなります。
糸が切れないように繊細な力加減が必要。緊張感の漂う作業現場です。
経糸を腰で引いて張り、杼(ひ)という道具を用いて緯糸を打ち込んでいきます。経糸と緯糸の柄がしっかりあっているか入念にチェックしながら・・・
『嫁ぎ先』が決まった反物の糊抜きをする工程。
●糊抜き
一反一反職人が指先で糊の料を把握し、湯通しを行う。7割位の 糊をこの作業でおとします。●天日干し
天日にさらしても色褪せすることなくやわらかさが生まれます。●巾だし
湯通しで縮んだ反物の巾出しを専用の器具を使って行います。
結城の産地問屋である「奥順」敷地内の資料館を見学。
貴重な古文書や道具類などを展示。
資料館『手緒里』。温かさだけでなく軽い。真綿の風合を活かした結城紬の特長です。およそ二千年もの歴史を誇る結城紬。現在まで引き継がれる歴史に想いを馳せます。
『天日干し』されている結城紬をバックに記念写真。ご当地の老舗「喜久家本店」にて美味しいお食事。
メニューにある「すだれ麩」は結城名産。