2021.03.01
日本二大紬の一つと言われている、結城紬。受け継がれる伝統や、人の手による高度な職人技に触れるべく、紬の里、結城市を訪ずれました。
【糸紡ぎ】
「ツクシ」という道具に真綿を巻きつけ、引き出していく作業。一反分の糸をつむぐには、2〜3ヶ月間を要します。
普通、糸は強い撚りをかけて丈夫に補強されているものですが、結城紬の糸は世界に類を見ない無撚糸です。この糸を扱う技術は数年かけての修行が必要です。
【絣(かすり)くくり】
図案を糸にあて、絣糸を綿糸で縛る。人によって括る強さが違い、文様にムラができる為、一反分の作業は一人で行う。
一般に絣括りだけで、約3ヶ月程の時間を要します。精巧なものになると時間に限りがありません。
【地機織り】
結城紬は地機という最も原始的な機織り機で織り上げます。わが国では最も古い織機。労力も日数もかかりますがこの方法で丈夫で軽く、暖かい結城紬独特の風合いが生まれます。
【糊抜き】
一反一反職人が指先で糊の量を把握し、湯通しを行います。
『嫁ぎ先』が決まった反物の糊抜きをする工程。
紬を着物に仕立てる前に、最後の工程である「湯通し」による「糊抜き」を行います・
糊抜き、天日干しの作業が終わった時、軽くて暖かく、柔らかで心地の良い布が生まれます。
晴天に紬の柄や色が映える美しい光景です。
【資料館『手緒里』】
結城紬の歴史を伝える世界でただ一つの資料館。館長・奥澤さんが丁寧にご説明してくださいました。
・関連項目